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【衝撃】有名ファンドがあの優良株を手放していた理由とは?

はいこんにちはこんばんはお久しぶりです。今回は、とある有名ファンドが買った銘柄と売った銘柄について紹介していきたいと思います。では、その有名ファンドとは何かと言いますと、シティインデックスイレブンスとエフィシモキャピタルマネジメントですね。こちらは旧村上ファンド系投資会社と言われていて、別名「もの言う株主」とも言われています。これらのファンドは投資先への意見力を高め、自社株買いや増配など株主還元を積極的にさせようという戦略をとっているファンドになります。

過去にどういった事例があったかと言いますと、例えば5021コスモエネルギーですね。今年の4月5日、シティインデックスイレブンスが保有割合を5%超えましたという大量保有報告書がありました。その後、5月12日に自社株買いを行いましたという発表があり、株価が上昇しました。このように、自分たちが保有割合を高め、その後に株主還元策を出させて株価を上昇させるというスタイルです。

では、この「もの言う株主」が売った銘柄と買った銘柄について紹介していきたいと思います。

売った銘柄:6804 ホシデン

ホシデンは4ヶ月ほど前に村上系ファンドが買っていると紹介しましたが、現在は売り抜けています。株価は1586円、PERは5.7倍、PBRは0.65倍とかなり割安の銘柄です。業績も好調で、売上高が前年比でプラス27.6%増、営業利益が30.5%増、大幅な増配もしています。

ホシデンはコネクタやスイッチを手掛ける電子部品メーカーで、任天堂向けの製品が多いです。また、次世代太陽電池を開発しており、個人的にはかなり期待しています。

では、大株主関連のニュースを見ていきます。株探で「株主および発行株式の移動ニュース」を見れば、大株主の推移が分かります。まず、4月28日、シティインデックスイレブンスがホシデン保有割合を5%超えたと報告がありました。5月と6月に保有割合を増加させ、11月に自社株買いの発表がありました。ここまでは想定通りで、実際に株価も上がりました。

しかし、1月24日に自社株買いの取得終了のお知らせが出ました。今回取得した株式は170万株、その取得額は30億円で、上限いっぱいまで買ってしまったため自社株買いは終了しました。その後、11月24日にシティインデックスイレブンスが保有割合を減らし、5%未満になったと報告しています。

株価の推移とシティインデックスの保有株式の動きを見てみると、最初に325万株を保有していたタイミングから徐々に買い増しをし、8月の決算で大きく値上がりしました。その後も保有を続けましたが、11月の決算後に自社株買いの終了が発表され、株価が下がり始めました。このタイミングでシティインデックスは2回に分けて株を手放し、現在は報告義務がなくなっているため、さらに株を手放している可能性があります。

ホシデンのチャートだけ見ると押し目のように見えますが、これらの要因から前回の1800円まで上がるのは難しいのではないかと思います。

買った銘柄:5741 UACJ

次に紹介するのは、5741 UACJです。こちらの株価は2362円、PERは11.4倍、PBRは0.42倍です。UACJはアルミの総合メーカーで、発電板材で国内トップとなっています。

業績を見てみると、11月8日に下方修正を発表しています。売上高は前年比で15%増ですが、営業利益、経常利益、純利益は大幅に減少しています。この下方修正の内容は、アルミ地金価格の下落と在庫評価益の伸び悩みが主な原因です。

アルミの精錬には非常に大きな電力を消費するため、電気代が上がると利益が減少する傾向があります。現在の天然ガスや原油価格の上昇も影響しているでしょう。ただし、自動車向けの需要は堅調であり、今後もEVの普及に伴い、リチウムイオン電池の外装材用箔の需要が世界的に増加しています。また、環境負荷の面からリサイクル効率の高いアルミの需要も増加しています。

大株主の推移を見ると、エフィシモキャピタルマネジメントは12月9日にも買い増ししています。現在の保有割合は13.73%で、660万株を保有しています。では、一体何を狙ってこの株を保有しているのでしょうか?

最初に説明したように、「もの言う株主」といえば増配や自社株買いを狙っています。しかし、業績が減益となっているため増配の可能性は低いでしょう。また、自社株買いをするための資金も不足しています。

残った可能性としては、PBRが低いためTOB(株式公開買付け)されやすい位置にあることです。親会社の古川電機が親子上場を解消するためにTOBを行う可能性もありますが、古川電機自体も資金不足のため何を狙っているのかは分かりにくいです。

株価チャートを見ると、今年は2000円で反発する傾向がありましたが、特にトレンドはなく上下を繰り返しています。ファンダメンタルの面からは特に魅力がないように見えますが、エフィシモがこれだけ買い増ししていることから何かしらの動きがあるのは間違いないでしょう。

下方修正後も買い増しを続けているため、2000円まで下がったタイミングで一旦買ってみて様子を見るのも一つの方法です。もしかしたら急に大きなIRが発表されて株価が上がる可能性もあります。

今回は、ファンドが売った銘柄と買った銘柄について紹介しました。今後もこのような個別株の情報を配信していきますので、面白いと思った方はチャンネル登録とグッドボタンをお願いします。最後までご視聴いただき、ありがとうございました。

関連する質問と回答

1. シティインデックスイレブンスとエフィシモキャピタルマネジメントとは何ですか?

シティインデックスイレブンスとエフィシモキャピタルマネジメントは、旧村上ファンド系の投資会社で、別名「もの言う株主」とも言われています。これらのファンドは投資先への意見力を高め、自社株買いや増配などの株主還元を積極的に推進する戦略を取っています。

2. ホシデンの株価が上がった理由は何ですか?

ホシデンの株価が上がった理由は、シティインデックスイレブンスが保有割合を増加させた後、自社株買いを行ったことです。このような株主還元策が発表されると、通常株価は上昇します。

3. UACJの業績が下方修正された理由は何ですか?

UACJの業績が下方修正された理由は、アルミ地金価格の下落と在庫評価益の伸び悩みです。特に、アルミの精錬には大きな電力を消費するため、エネルギーコストの上昇も影響しています。

4. 株主還元策とは何ですか?

株主還元策とは、企業が株主に対して利益を還元するための施策です。具体的には、自社株買いや増配があります。自社株買いは市場から自社の株を買い戻すことで、株価の安定や上昇を狙います。増配は配当金を増やすことで、株主への還元を強化します。

5. TOB(株式公開買付け)とは何ですか?

TOB(株式公開買付け)とは、特定の企業が他の企業の株式を市場を通さずに買い集める方法です。通常、買収を目的として行われ、株価を高く設定して株主から直接株式を買い取ります。これにより、迅速に株式の過半数を取得することが可能です。