この記事では、日本の総合商社である伊藤忠商事について詳しく解説します。企業の概要、決算内容、配当金、現在の株価、そして投資の結論についてお話しします。最終的な結論として、伊藤忠商事の株式には投資価値があるとの見解を示します。
目次企業の概要
伊藤忠商事は日本で2番目に売上高が多い総合商社で、1位は三菱商事です。伊藤忠商事は元々繊維系の財閥だったため、繊維事業に強いという特徴があります。また、他の総合商社と異なり、資源事業の割合が少ない点も特徴的です。これは、資源価格が業績に与える影響が比較的小さいことを意味します。
伊藤忠商事の事業内容は多岐にわたります。繊維、金属、食品、エネルギー、ICT、消費者サービスなど、幅広い分野で事業を展開しています。このため、事業の幅が広すぎて業績を把握しにくい点が投資家にとっての課題となっています。
決算の内容
2020年度の伊藤忠商事の決算は、売上高が前年同期比で3%減少しましたが、営業利益、経常利益、純利益に関しては過去最高益を更新しました。これは市場の予想通りの結果であり、評価としては悪くない結果となっています。
具体的には、13月期の売上高は前年同期比で8.4%の減少、純利益は27.5%の減少と大きく下がりました。これはコロナの影響を受けたためです。セグメント別に見ると、繊維事業が大きく影響を受け、アパレル関連事業の販売不振で利益が3分の1にまで落ち込みました。一方、金属事業では鉄鉱石価格の上昇とブラジルの鉄鉱石事業の配当金増加で増益となっています。
配当金について
伊藤忠商事は累進配当を掲げており、2020年度は3円増配の88円を予定しています。配当性向は33%で、まだ余裕があるため、減配リスクは低いです。累進配当とは、業績が悪化しない限り配当金を徐々に増やしていく方針を指します。このため、安定した配当を期待する投資家にとっては魅力的な銘柄と言えるでしょう。
現在の株価
2020年5月8日の終値は2159.5円で、PERは8倍、PBRは1.07倍、配当利回りは4.08%となっています。日足のチャートでは、決算発表後に急騰し、その後も安定した動きを見せています。月足で見ると、右肩上がりの綺麗な形状をしています。これは、伊藤忠商事が着実に成長してきたことを示しています。
投資の結論:買いはあり
短期的に見ても、この決算なら株価は上がる可能性が高いです。また、長期的に見ても成長が期待できる企業です。三菱商事と伊藤忠商事のどちらに投資するかという質問に対しては、伊藤忠商事を選びます。これは、資源事業の割合が少なく成長性が高いからです。
関連する質問と回答
1. 伊藤忠商事はどのような事業を展開していますか?
伊藤忠商事は繊維、金属、食品、エネルギー、ICT、消費者サービスなど、非常に幅広い分野で事業を展開しています。特に繊維事業に強みがあり、総合商社としての多角的な事業運営が特徴です。
2. 伊藤忠商事の決算内容について教えてください。
2020年度の決算では、売上高は前年同期比で3%減少しましたが、営業利益、経常利益、純利益は過去最高益を更新しました。特に金属事業が好調で、鉄鉱石価格の上昇が寄与しました。
3. 伊藤忠商事の配当金について教えてください。
伊藤忠商事は累進配当を掲げており、2020年度は3円増配の88円を予定しています。配当性向は33%で、減配リスクは低いです。累進配当とは、業績が悪化しない限り配当金を徐々に増やしていく方針を指します。
4. 現在の伊藤忠商事の株価はどうですか?
2020年5月8日の終値は2159.5円で、PERは8倍、PBRは1.07倍、配当利回りは4.08%です。日足のチャートでは決算発表後に急騰し、月足では右肩上がりの形状をしています。
5. 伊藤忠商事への投資はおすすめですか?
短期的にも長期的にも伊藤忠商事への投資はおすすめです。特に資源事業の割合が少なく、成長性が高い点が魅力です。三菱商事と比較しても、伊藤忠商事の方が投資価値が高いと考えます。