今回は日経平均株価の入れ替えの時期が近づきましたので、これに関する投資法を紹介しようと思います。まず、日経平均株価とは何かについてお話しします。これは日本経済新聞社が選定した流動性の高い225銘柄を基に算出した株価指数のことをいいます。この225銘柄は、技術、金融、消費、素材、資本財、友好橋の6つのセクターに分けられて組み込まれています。例えば、技術セクターの医薬品部門には、協和キリン、武田薬品、アステラス製薬などが入っています。それぞれのセクターに均等に銘柄が割り当てられるようになっています。
ただ、この日経平均株価を構成する銘柄は、実は毎年入れ替えが行われています。流動性が悪くなったり、不祥事が起こったりして業績が落ち込む銘柄は、パフォーマンスが悪くなるため、銘柄を入れ替える必要があります。これはS&P 500やナスダックでも同じことが言えます。定期的に入れ替えがあるからこそ、インデックス投資は安定していると言われているのです。
入れ替えの時期は毎年9月初旬で、大体5日前後に入れ替え銘柄が発表されます。そして、10月の第1営業日にその発表された銘柄が実際に日経平均株価に組み込まれます。過去の除外銘柄と採用銘柄を振り返ると、例えば2018年には古河機械金属が除外されてサイバーエージェントが採用されました。2019年には東京ドームが除外されてM3が採用されました。そして、昨年2020年には日本化薬が除外されてソフトバンク（携帯キャリア）が採用されました。これ以外にもTOBで抜けてしまった銘柄の補てんのために採用された銘柄などもあります。
では、除外された銘柄と採用された銘柄の株価はどのような動きをするのでしょうか。例えば、2019年に日経平均株価に採用されたM3のチャートを見てみると、9月初旬にM3が日経平均株価に採用されるというニュースが発表され、その次の日に株価は大きく上がりました。その後一旦下がってリバウンドし、10月の第1営業日に入れ替えが行われました。入れ替えの前日には出来高を伴って陽線がついています。これは日経平均株価に連動するインデックスファンドがM3を大量に買い入れているためです。
一方、除外された銘柄はどうなるのでしょうか。例えば日本化薬の場合、除外が発表された次の日には大きく下がり、その後じりじりと上がっていきました。しかし、入れ替えの前日にはインデックスファンドが株を売るため、大きな陰線がつき、出来高もかなり多くなりました。
では、採用される銘柄は確実に上がり、除外される銘柄は確実に下がるのかというと、そういうわけでもありません。例えば2020年のソフトバンクの場合、採用が発表された日から株価は下がり続け、入れ替えの日まで下がり続けました。株価が下がっていた理由としては、菅首相が携帯料金の引き下げを検討しているというニュースが流れたためです。
このイベントを活用してどのように投資に役立てるのかについて、少し具体的な投資法を紹介します。まずは、2018年の採用銘柄であるサイバーエージェントを例にとります。採用発表された次の日にインするのが良いタイミングです。特にサイバーエージェントの場合、発表の次の日には下ヒゲを付けて陰線になっていますが、インデックスファンドが大量に買うという事実には変わりはありません。悪材料がない限りは、ファンドがこの銘柄を買うまでは上目線で良いでしょう。売るタイミングとしては、入れ替え日の三営業日前がベストです。ファンドが買った後は、先回りして株を買っていた人たちが売り始めるため、株価は下がる傾向があります。
次に、M3の例を見てみましょう。M3も同様に採用された次の日にインします。サイバーエージェントと同じように一旦下がってからリバウンドしています。売るタイミングとしては、入れ替え日の三営業日前が良いでしょう。採用された次の日ではなく、一旦下がったタイミングでインするのも有効です。
証券会社が出している採用銘柄の候補も参考にできます。例えば、今回の候補には任天堂やキーエンス、オリエンタルランドなどが挙げられています。これらの銘柄は、日経平均株価の消費セクターが不足しているため、採用される可能性が高いです。ただし、発表が近づくと期待上げがあり、発表後に失望売りで株価が下落することもあるので注意が必要です。
逆に除外候補銘柄を保有している場合は、手放すことを検討するのが良いでしょう。例えばスカパーなどが除外候補に挙げられています。
まとめると、9月5日前後に日経平均の入れ替え銘柄が発表され、その銘柄が実際に入れ替えられるのは10月の第1営業日です。日経平均株価に連動するインデックスファンドは入れ替え日の前日に買う傾向があります。これを利用して利益を取るためには、銘柄が発表された後に買って、ファンドがその銘柄を買い入れる前に売り抜けるのが無難です。今回の採用銘柄は、音がさ銘柄になる可能性が高いです。
目次日経平均株価とは何か
日経平均株価は、日本経済新聞社が選定した流動性の高い225銘柄を基に算出された株価指数です。この225銘柄は技術、金融、消費、素材、資本財、友好橋の6つのセクターに均等に分けられて組み込まれています。技術セクターの医薬品部門には、協和キリン、武田薬品、アステラス製薬などが含まれています。
毎年、これらの銘柄は入れ替えが行われます。流動性が悪くなったり、不祥事が起こったりして業績が落ち込む銘柄はパフォーマンスが悪くなるため、銘柄を入れ替える必要があります。これはS&P 500やナスダックでも同様です。定期的に入れ替えが行われるため、インデックス投資は安定しているとされています。
日経平均株価の入れ替え時期
日経平均株価の入れ替え時期は毎年9月初旬で、大体5日前後に入れ替え銘柄が発表されます。そして、10月の第1営業日に発表された銘柄が実際に日経平均株価に組み込まれます。過去の例を見てみると、2018年には古河機械金属が除外されてサイバーエージェントが採用されました。2019年には東京ドームが除外されてM3が採用されました。昨年2020年には日本化薬が除外されてソフトバンク（携帯キャリア）が採用されました。
入れ替え銘柄の株価動向
入れ替え銘柄の株価はどのような動きをするのか、具体例を見てみましょう。2019年に日経平均株価に採用されたM3の場合、9月初旬に採用が発表され、その次の日に株価は大きく上がりました。その後一旦下がってリバウンドし、10月の第1営業日に入れ替えが行われました。入れ替えの前日には出来高を伴って陽線がついています。
一方、除外された銘柄はどうなるのでしょうか。日本化薬の場合、除外が発表された次の日には大きく下がり、その後じりじりと上がっていきました。しかし、入れ替えの前日にはインデックスファンドが株を売るため、大きな陰線がつき、出来高もかなり多くなりました。
採用銘柄と除外銘柄の影響
採用銘柄は確実に上がり、除外銘柄は確実に下がるというわけではありません。2020年のソフトバンクの場合、採用が発表された日から株価は下がり続け、入れ替えの日まで下がり続けました。株価が下がっていた理由としては、菅首相が携帯料金の引き下げを検討しているというニュースが流れたためです。
日経平均株価先回り投資法
このイベントを活用してどのように投資に役立てるのか、具体的な投資法を紹介します。まず、2018年の採用銘柄であるサイバーエージェントを例にとります。採用発表された次の日にインするのが良いタイミングです。特にサイバーエージェントの場合、発表の次の日には下ヒゲを付けて陰線になっていますが、インデックスファンドが大量に買うという事実には変わりはありません。悪材料がない限りは、ファンドがこの銘柄を買うまでは上目線で良いでしょう。
次に、M3の例を見てみましょう。M3も同様に採用された次の日にインします。サイバーエージェントと同じように一旦下がってからリバウンドしています。売るタイミングとしては、入れ替え日の三営業日前が良いでしょう。
証券会社の採用銘柄候補
証券会社が出している採用銘柄の候補も参考にできます。今回の候補には任天堂やキーエンス、オリエンタルランドなどが挙げられています。これらの銘柄は、日経平均株価の消費セクターが不足しているため、採用される可能性が高いです。ただし、発表が近づくと期待上げがあり、発表後に失望売りで株価が下落することもあるので注意が必要です。
除外候補銘柄の対応
逆に除外候補銘柄を保有している場合は、手放すことを検討するのが良いでしょう。例えばスカパーなどが除外候補に挙げられています。除外が発表された後の株価は下がる傾向がありますので、早めに対応することが重要です。
まとめ
まとめると、9月5日前後に日経平均の入れ替え銘柄が発表され、その銘柄が実際に入れ替えられるのは10月の第1営業日です。日経平均株価に連動するインデックスファンドは入れ替え日の前日に買う傾向があります。これを利用して利益を取るためには、銘柄が発表された後に買って、ファンドがその銘柄を買い入れる前に売り抜けるのが無難です。今回の採用銘柄は、音がさ銘柄になる可能性が高いです。
関連する質問と回答
日経平均株価の入れ替えはどのような基準で行われるのですか？
日経平均株価の入れ替えは、流動性や業績の悪化、不祥事の発生などを基に行われます。日本経済新聞社が選定し、パフォーマンスが悪くなった銘柄を除外し、新たな銘柄を採用することで指数の安定性を保っています。
入れ替えの発表日はいつですか？
日経平均株価の入れ替え銘柄の発表は毎年9月初旬、具体的には5日前後に行われます。そして、10月の第1営業日に新たな銘柄が実際に日経平均株価に組み込まれます。
入れ替え銘柄の株価はどのように動くのですか？
採用される銘柄は発表後に株価が上昇しやすく、除外される銘柄は下落しやすい傾向があります。しかし、例外もあり、悪材料などがあれば採用銘柄でも株価が下がることがあります。
日経平均株価先回り投資法とは何ですか？
日経平均株価先回り投資法は、採用銘柄が発表された後にその銘柄を買い、インデックスファンドが大量に買い入れる前に売り抜ける方法です。入れ替え日の三営業日前に売るのが良いタイミングとされています。
証券会社の採用銘柄候補はどのように利用するのですか？
証券会社が出している採用銘柄候補を参考にすることで、先回りして有望な銘柄を購入することができます。ただし、発表後に失望売りで株価が下落するリスクもあるため、慎重に対応する必要があります。
