はい、決算シーズンが一旦終わりましたね。これらの結果がどうだったのかという答え合わせも終わったところで、優秀だった業界と大ダメージを受けた業界がはっきりと分かれました。このブログでは、それらを4段階に分類し、どの銘柄が良くてどの銘柄が駄目だったのかを判断し、これからどういった銘柄に投資していけばいいのかをお話しします。
まずは分類ですが、以下のようにレベル1からレベル4まで分類しました。
レベル1:むしろ追い風だった銘柄
レベル1に分類される企業は、今回の感染症の影響によって恩恵を受け、業績が伸びた企業たちです。具体的な例としては、以下のような企業があります。
ファストフード業界
- マクドナルドやケンタッキーなどがあり、特にケンタッキーはテイクアウト需要の増加により業績が伸びました。
食品スーパー業界
- ヤオコーや神戸物産(業務スーパーの会社)が挙げられます。ヤオコーは32期連続営業利益が過去最高を記録し、業務スーパーも売上が継続的に伸びています。
配達業界
- ヤマトホールディングスや佐川ホールディングスがあり、個人向け荷物の増加とコスト削減により業績が向上しました。
eコマース業界
- オイシックス、メルカリ、ベースなどが挙げられ、巣ごもり需要によりユーザー数と流通額が増加しました。
ドラッグストア業界
- ウェルシアやツルハドラッグがあり、衛生用品の売上増加により業績が伸びました。
テレワーク関連
- サイボウズやNECなどが恩恵を受け、テレワーク用のソフトウェアやセキュリティ、PCリースなどが需要を拡大しました。
医療関係
- アイロムやアンゼストなどが、新薬開発への期待で株価が上がりました。
証券業界
- 日本取引所グループがあり、株の取引が増加したことで利益が増えました。
レベル2:指を噛まれた程度
レベル2に分類される企業は、前期の業績が落ち込んだものの、今期の業績予想は開示しており、株価はコロナ前よりも上がっているか同水準に戻っている銘柄です。
通信業界
- KDDIやソフトバンクなどがあり、月額制のサービスが安定した収益を支えています。
SI業界
- オービック、伊藤忠テクノソリューションズ、TIS、日本ユニシスなどが挙げられ、テレワークの恩恵も受けています。
サブスクのサービス業界
- サイバーエージェント(AbemaTV)、メニコン(コンタクトレンズのサブスク)などがあり、解約されにくい仕組みが強みです。
SaaS関係
- フリー、スマレジ、ロゼッタ、ユーザーローカルなどがあり、BtoBのSaaS銘柄が伸びています。
食品業界
- 味の素、明治ホールディングス、ハウス食品などが巣ごもり需要で業績が伸びました。
5G関連
- アンリツやアルチザネットワークがあり、需要は堅調です。
レベル3:ダメージはあったが五体満足
レベル3に分類される企業は、ダメージはあったものの、今期の業績予想は非開示となっていますが、まだましだろうと思われる銘柄です。
ゼネコン業界
- 清水建設や大林組が挙げられ、工事現場での感染リスクや遅延の問題がありましたが、業績には大きな影響を受けました。
商社業界
- 伊藤忠、三菱商事、三井物産などがあり、コモディティ価格の下落や需要減少が影響しました。
保険業界
- 第一生命や東京海上ホールディングスがあり、保有している有価証券の減損などで業績が落ち込みました。
半導体装置業界
- アドバンテストや東京エレクトロン、村田製作所などがあり、景気敏感な業界のため、業績予想は非開示です。
飲食店業界
- ワタミや鳥貴族、吉野家などが挙げられ、特に居酒屋業態が大きなダメージを受けました。
広告関連
- UUUMなどがあり、YouTubeの広告収入が大幅に減少しました。
レベル4:ダメージ大、立っているのもやっと
レベル4に分類される企業は、赤字スレスレもしくは赤字になっており、今後の見通しがなかなか立てられない銘柄です。
自動車関連
- トヨタやマツダなどがあり、需要と供給の両方がストップしていた状態で厳しい状況です。
観光業界
- 星野リゾートやエアトリなどがあり、観光需要が大幅に減少しています。
交通インフラ業界
- JRやJAL、ANAなどがあり、固定費が高い業界なので赤字が拡大しています。
インバウンド関連
- 資生堂や三越伊勢丹、Jフロントなどがあり、中国人観光客の減少が大きな影響を与えています。
アパレル関連
- アダストリアやユナイテッドアローズなどがあり、ファッションビルの休業が影響しました。
今後の投資戦略
これからどの銘柄に投資していけばいいかですが、個々の資産状況によって変わってきます。ノリに乗っているレベル1やレベル2の銘柄に投資するのが手堅いと考えられますが、資金がたくさんある人は下がりまくっているレベル3やレベル4の銘柄に投資して長期で寝かせておくのも一つの方法です。
一応、日本では緊急事態宣言が解除されましたが、コロナの懸念はまだ残っていますし、最近は米中関係もさらに悪化しつつあります。そのため、地政学的リスクも考慮しながら市場を見つつ投資を進めていくのが良いでしょう。
関連する質問と回答
Q: 投資初心者が最初に選ぶべき銘柄はどのようなものですか?
A: 投資初心者には、安定した業績を持ち、配当がしっかりとしている大手企業の株をお勧めします。例えば、通信業界のKDDIやソフトバンク、食品業界の味の素や明治ホールディングスなどが適しています。
Q: コロナ禍で一番影響を受けた業界はどこですか?
A: コロナ禍で最も影響を受けた業界は観光業界と交通インフラ業界です。特にJRやJAL、ANAなどの企業は大きなダメージを受けました。
Q: 長期投資に向いている業界はどこですか?
A: 長期投資に向いている業界は、持続的な成長が見込まれるテクノロジー業界やヘルスケア業界です。例えば、SaaS企業や医療関連企業は今後も成長が期待されます。
Q: 投資する際に気をつけるべきポイントは何ですか?
A: 投資する際には、企業の財務状況、業績の安定性、将来の成長性、そして市場のリスクを総合的に評価することが重要です。また、分散投資を心掛け、一つの銘柄に依存しすぎないようにすることも大切です。
Q: 今後の市場動向についてどう見ていますか?
A: 今後の市場動向については、コロナの影響が続く中で不透明な部分がありますが、テクノロジーやヘルスケアなどの成長分野は引き続き注目されるでしょう。一方で、米中関係の悪化や地政学的リスクも考慮する必要があります。